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ゲストハウスの清掃スケジュールの組み方|ドミトリーと個室の混在

公開 2026-10-27 · 7 分で読めます

ドミトリーはベッド単位、個室は部屋単位で入れ替わる宿の清掃スケジュールの組み方を解説。順番の決め方と、ボードを部屋・ベッド・時間でどう整理するかを実例で紹介します。

清掃を終えて次のゲストを待つ、二段ベッドが並ぶホステルのドミトリー
© Kimchee

結論:清掃の単位は「部屋」と「ベッド」の2つに分けて考える

ドミトリーと個室が混在する宿の清掃表で一番多い失敗は、すべてを「部屋ごとの1行」で管理してしまうことです。ドミトリーではベッドごとにチェックアウトの時刻が違い、同じ部屋にまだ連泊のゲストが寝ていることもあります。個室は出たら部屋全体を一度に入れ替えるだけです。

そこで、次の3点を決めると回りやすくなります。(1) ドミトリーは「ベッドのリネン交換」と「部屋の床・ゴミ・水回り」を別のタスクに分ける。(2) 順番は「次の到着が早い部屋から」で決める。(3) ドミトリーには「全員チェックアウト済み」と「連泊者が残っている」の2種類があり、前者を先に回す。以下、この考え方を順に説明します。

なぜ混在型は順番が難しいのか

個室の入れ替えは単純です。チェックアウトが終わったら、清掃して、次の到着に備えるだけです。

ドミトリーは事情が違います。たとえば6ベッドの部屋で、2人が朝に出発し、2人が連泊、2人はその日の夜に新規到着だとします。このとき必要な作業は次のとおりです。

  • 出発した2ベッドのシーツ・枕カバーの交換
  • 連泊者のベッドは触らない(連泊清掃の方針は宿ごとに決める)
  • 床・ゴミ・共用部分の清掃は、全員が部屋にいない時間帯にまとめて行う
  • 新規到着の2ベッドは、到着までに使える状態にしておく

つまり「部屋は営業中のままベッドだけ入れ替わる」状態になります。これを個室と同じ1行の「清掃済み/未清掃」で表すと、スタッフが現場で毎回確認する手間が増えます。

ボードの組み方:部屋の行を、ベッドの行に展開する

紙でもスプレッドシートでも、考え方は同じです。

1. 行の作り方

  • 個室:1部屋=1行
  • ドミトリー:部屋の見出し行+ベッドごとの行(例:Dorm A / 1〜6番)

2. 列の作り方

  • 最終チェックアウト予定(その部屋・ベッドが空く時刻)
  • 次の到着予定(その日のいちばん早いチェックイン)
  • 連泊者の有無
  • タスク種別(リネン交換/部屋清掃/連泊清掃)
  • 担当者・状態(未着手/作業中/完了/確認済み)

特に重要なのは「最終チェックアウト」と「次の到着」の2列です。この2つの間が、その部屋を清掃できる時間帯になります。

3. 例:ある日のボード

場所空く時刻次の到着状況優先度
個室20110:0013:00(早着)全員出発1番目
個室20210:0015:00全員出発3番目
Dorm A(6床)10:30(全員出発)16:00連泊なし2番目
Dorm B(6床)2床が10:00出発18:00連泊者4名4番目(リネンのみ先、部屋清掃は日中の不在時間に)

この表のとおり、優先度は「次の到着が早い順」に、「全員が出ている部屋」を先にして決めています。連泊者が残るDorm Bは、リネン交換だけを先に済ませ、床などの部屋清掃は連泊者が外出している時間帯に回します。

順番を決める4つのルール

  1. 早着・アーリーチェックインの個室を最優先にする。到着が早い部屋ほど、清掃の余裕がなくなります。
  2. 全員出発済みのドミトリーを、連泊者が残る部屋より先にする。部屋全体の作業を1回で終えられるからです。
  3. 連泊者のいるドミトリーは、時間帯を固定する。たとえば「11時〜14時は部屋清掃の時間」と決め、貼り出しておくと、ゲストも予定を立てやすくなります。具体的な時刻は、宿の立地や客層に合わせて決めてください。
  4. 遅いチェックアウトのベッドは「後追いタスク」にする。固定の時間帯に間に合わなかったベッドは、無理に全体の流れに混ぜず、別枠のタスクとして追加します。

ドミトリー特有の注意点

ベッド単位ではなく部屋単位でまとめて清掃するホステルのドミトリー、二段ベッドとロッカー
© Kimchee
  • 同日到着のベッドを見落とさない。個室は部屋が埋まるか空くかですが、ドミトリーは「この日に何ベッド入るか」で必要な準備が変わります。到着予定のベッド番号は、清掃担当にも見える形にします。
  • ベッドの割り当て変更を反映させる。ベッド単位の入れ替えが起きる以上、「どのベッドに誰が泊まるか」が変わると、清掃対象のベッドも変わります。フロントが割り当てを動かしたら、清掃ボードも同時に更新される運用にしておかないと、使っていないベッドを整えたり、使うベッドを飛ばしたりする原因になります。
  • 民泊(住宅宿泊事業)の物件は、ほとんどが「1棟・1室単位」の入れ替え。その場合は個室型の考え方で足ります。ドミトリー型の考え方が必要になるのは、相部屋を運営している宿です。

Kimchee PMS で運用する場合

ここまでは、紙でも表計算でも実践できる内容です。私たちは釜山で、客室約38室のゲストハウス(One Way Guesthouse)や、約45室のゲストハウス(KIMCHE Guesthouse Downtown)など、複数の宿を自分たちで運営しており、同じ悩みを現場で経験してきました。その経験をもとに作ったのが Kimchee PMS です。

Kimchee には、ベッド単位のカレンダーと客室・ベッドの割り当て、ハウスキーピング管理が入っています。スタッフのログインは名前と6桁のPINで、役割の一つに housekeeping があります。予約や割り当てと同じ場所で清掃状況を扱えるので、「フロントが動かした割り当てが清掃表に反映されない」という二重管理を減らしやすくなります。機能の詳細は機能ページ、全体の流れは仕組みのページにまとめています。

なお、どの料金プランでも機能は同じです。客室数に応じた料金は料金ページで確認できます。

まず今日やってみること

衛生とゲスト体験のルールが重要な、ゲストハウスの共用キッチン兼ラウンジにいる宿泊客
© Kimchee
  1. 直近1週間の予約から、「ベッド単位で出発が分かれた日」を1日選ぶ。
  2. その日のドミトリーを、ベッド行に展開した表に書き出す。
  3. 各部屋の「空く時刻」と「次の到着」を並べ、前述の4つのルールで順番をつける。
  4. 実際の作業と見比べて、ずれたところを記録する。

1日分でも書き出してみると、自分の宿で詰まりやすいのが「連泊者のいる相部屋」なのか、「早着の個室」なのかが見えてきます。そのうえでツールを選ぶ、あるいは今の表を直すのが近道です。

混在型の宿の清掃運用について、ご自身の宿の部屋構成で相談してみたい方は、お問い合わせページからご連絡ください。

運営者がつくったシステムで

Kimchee は、私たちが釜山の3軒で毎日使っている PMS です。チャネルマネージャーが含まれているので、別契約もチャネルごとの請求もありません。