ゲストハウスの自動メッセージ設計|順番・タイミング・言語
ゲストハウス・民泊の自動メッセージで、フロントへの問い合わせを減らす送り方を解説。送る順番、タイミング、言語の決め方と、返信を増やしてしまう3つのメッセージも紹介します。

結論:メッセージは「減らして、1通に1つだけ」にする
フロントへの問い合わせを減らす自動メッセージの基本は、送る数を増やすことではありません。「ゲストがその時点で必要な情報だけを、1通に1つ、ゲストの言語で送る」ことです。逆に、情報を全部詰め込んだ長文を予約直後に送ると、読まれないまま到着当日に同じ質問が届きます。
この記事では、ゲストハウス・ホステル・民泊で実際に使いやすい送信の順番とタイミング、言語の決め方を整理します。あわせて、返信を減らすどころか増やしてしまいがちな3つのメッセージも挙げます。私たちは釜山で宿を自分たちで運営しており、そこでの運用経験をもとに書いています。日本の制度の細部は、お住まいの自治体や保健所の案内を優先してください。
送る順番とタイミングの目安
以下は一例です。宿のタイプ(有人フロントの有無、セルフチェックインの有無)に合わせて調整してください。
| タイミング | 内容 | 1通で伝えること |
|---|---|---|
| 予約確定の直後 | 受付のお礼 | 予約を受け付けたこと、宿の場所へのリンク1つ |
| 到着の数日前 | 到着方法の案内 | チェックイン時間、入口の見つけ方、事前に必要な手続き |
| 到着当日の朝 | 当日の最終案内 | 遅れる場合の連絡先、チェックイン手順の再掲 |
| チェックイン後 | 滞在ルール | 騒音、ゴミ、共用部の使い方、Wi-Fi |
| チェックアウト前日の夜 | 出発の案内 | 時刻、鍵やカードの返却方法、ゴミの出し方 |
| チェックアウト後 | お礼 | お礼とレビューのお願い(任意) |
1. 予約直後は短く
予約直後のゲストは、まだ旅程の細部を気にしていません。「ご予約ありがとうございます。場所はこちらです」程度で十分です。ここにハウスルールを全部入れても、読まれるのは数日後に必要になった時です。
2. 到着の数日前に「到着までにやること」を送る
問い合わせが最も多いのは「どこから入ればいいか」「何時から入れるか」「何を準備すればいいか」です。ここに答えるメッセージは、到着の数日前から前日までの間に送ります。写真や地図へのリンクを1つ付けると、後から探し直す手間も減ります。
宿泊者名簿については、旅館業法や住宅宿泊事業法(民泊新法)のもとで備え付けが求められています。外国人ゲストの場合は旅券(パスポート)に関する記録の扱いも関わります。事前入力にするのか、当日に宿で対応するのかは宿ごとの運用ですので、「到着前にお願いすること」として明確に1つだけ案内してください。細かな要件は管轄の保健所や自治体に確認することをおすすめします。
3. 入室情報は早く送りすぎない
暗証番号やドアコードを予約直後に送ると、メッセージが残り続けます。他人に転送されるリスクも考えると、入室情報は当日のチェックイン手続きの後に表示する形が安心です。Kimchee のセルフチェックインでは、身分証をスキャンすると当日の予約リストと名前を照合し、一致すれば客室・ベッド番号と出入りコードをゲストの言語で表示します。表記が完全に一致しなくても近い名前として照合し、確信が低い場合はフラグを立てて、スタッフの確認に回します。表示するのは宿が事前に登録したコードです。
4. チェックイン後は「困りやすいこと」だけ
滞在中のメッセージは、ゲストが実際に困る点に絞ります。民泊では近隣への配慮事項の説明が求められますので、騒音とゴミの扱いは必ず入れます。ルールの全文ではなく、「夜は共用部では小声でお願いします」のように行動で書くと伝わります。
言語は「ゲストごとに1言語」が基本

日本語、英語、中国語、韓国語を1通に全部並べると、とても長くなります。ゲストは自分の言語の部分を探して読み飛ばし、結局どこかで質問が来ます。
- 予約情報から分かる言語(予約サイトのゲストプロフィールや入力された言語)を優先して、その言語で送る
- 分からない場合は、英語と日本語の短い2言語にとどめる
- 機械翻訳をそのまま使わず、最初に自分の宿の言い回しで文面を確認してから登録する
なお Kimchee のゲスト向けページは、日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応しています。それ以外の言語のゲストには、メッセージ側で英語などの共通言語を使う運用になります。PMS の管理画面は韓国語と英語です。
返信を増やしてしまう3つのメッセージ

1. 予約直後の「全部入り長文」
ルール、道順、設備、周辺情報を1通に詰めたメッセージです。読む側は「あとで読もう」と思い、到着直前に「結局どこから入るの?」と質問が来ます。長文を1通送るより、必要な時に短いメッセージを分けて送るほうが、質問は減ります。
2. 「ご不明点があればご返信ください」で締める
丁寧ですが、メッセージに入れるたびに返信への招待になります。質問が出そうな内容は本文で先に答えておき、本当に連絡が必要な場合だけ連絡先を書きます。「到着が遅れる場合はこちらにご連絡ください」のように、返信してほしいケースを限定すると、不要なやり取りが減ります。
3. 「到着時刻を教えてください」と聞く
到着時刻を把握したい気持ちは分かりますが、これは返信を必要とする質問です。回答するゲスト、しないゲスト、あとから変更を連絡するゲストが出て、返信の管理が増えます。セルフチェックインを使うなら、到着時刻を聞かなくても運用できます。どうしても必要なら、予約サイトの到着時刻入力欄など、メッセージ以外の手段で集めるほうが整理しやすくなります。
自分の宿で効果を確かめる方法
効果の数字は宿ごとに違うため、ここでは具体的な割合は書きません。次の方法で、ご自身の記録から確認してください。
- 今月の問い合わせを、「道順」「チェックイン時間」「Wi-Fi」「ゴミ・ルール」などに分類して数える
- 多い項目に答える短いメッセージを1つだけ追加する
- 翌月、同じ項目の件数を比べる
一度に全部変えず、1項目ずつ直すと、どのメッセージが効いたのか分かります。
Kimchee での運用について
Kimchee には自動ゲストメッセージの機能があり、予約の流れに沿って送る運用ができます。セルフチェックイン、客室QR、ゲスト向けウェブアプリ(My Stay)と組み合わせると、「到着方法の案内」と「入室情報の表示」を分けて設計できます。詳しい機能は機能一覧、導入後の全体の流れは仕組みのページをご覧ください。よくある質問はFAQにまとめています。
なお、チャネルマネージャーは追加料金なしで含まれています。メッセージ運用を見直す際は、予約サイト側の機能との役割分担も一緒に整理すると、二重送信を避けられます。
まとめ
- 1通に伝えることは1つ。必要になる直前に送る
- 入室情報は早く送りすぎない
- 言語はゲストごとに1言語が基本
- 全部入り長文、「ご返信ください」の締め、到着時刻の質問は、返信を増やしやすい
自分の宿の問い合わせ内容に合わせたメッセージの組み方を相談したい方は、お問い合わせからご連絡ください。
